連名の香典返しは「原則必要」|ケース別対応方法も徹底解説
香典返し/
2025.06.12

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香典をいただく際に連名になっていることがありますよね。金額や人数などで、どうやって香典返しを贈ればよいのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
また、職場(会社)の連名と友人の連名では、香典返しの品物を変えたほうがいいのかどうかわからないこともあります。どうしたらいいか分からず、不安になってしまい間違ってしまっては大変。マナーや選び方に失礼がないように香典返しをしたいですよね。
この記事では、そんな連名での香典返しのケース別対応方法やマナーなど徹底解説しています。連名の方へおすすめの香典返しギフトなども紹介しているので、香典返しを悩んでいる方も必見です。
マナーや時期・品物など、連名の香典返しに困っている方も分かりやすい解説になっています。本記事を参考に、感謝の気持ちがこもった香典返し選びをしましょう。

白川さやか
ギフトコンシェルジュ/Atelier GIFT 編集部
『「今」を贈る、心からのギフト。』を合言葉に、Atelier GIFTで年間2,000件以上のギフト選定をサポート。自分自身も年間30件以上のギフトを贈るほど、贈りもの好き。喜ぶ顔を見るのが何よりの原動力です。実体験に基づいたリアルな視点で、贈る人の気持ちに寄り添いながら、受け取る人の心にも残るギフトをご提案しています。ぜひお気軽にご相談ください。
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連名の香典にも香典返しは原則必要

香典を連名でいただいた場合、原則として一般的に通常の香典返しと同様にお返しをすることが必要です。ただし、必ず全員に個別でお返しをする必要はなく、ひとつの品物を代表者に渡す形でも問題ありません。大切なのは、感謝の気持ちをしっかりと伝えること。
また、お返しは省略せずおこなうのが基本的なマナーです。香典返しは故人への感謝と、弔問に対するお礼を伝える大切な意味があります。連名であっても礼儀としてお返しをします。香典返し辞退の場合は、連名の方々全員に挨拶状を送るとよいでしょう。
たとえ1,000円程度のものでも、香典返しをする方が望ましいです。通常と同じく、香典の3分の1程度の価値の品物をお返しするとよいでしょう。
ケース別|連名の香典返しの対応方法

香典を連名でいただく場合、職場や友人などの関係性や人数に応じて適切な対応が変わってきます。正しい対応方法を身に着けることが大切です。
ここから、よくあるケースとその対応方法をご紹介します。ぜひ、連名で香典をいただいた時に困惑しないように参考にしてくださいね。
職場(会社)から連名でいただいた場合
職場(会社)から、「社員一同」「〇〇課一同」「連名」などのように香典を連名でいただくことがあります。会社名の場合は、会社の経費から出されているためお返しは必要ありませんが、個人の連名であれば、香典返しの品物をお贈りましょう。
この場合のお返しの金額は、いただいた香典の金額を連名の人数で割り、1人あたりの金額を計算します。1人あたりの金額の3分の1もしくは、半額程度を目安に品物を選びましょう。
職場(会社)から連名で香典をいただいた場合、一人ひとりに香典返しをした方が丁寧です。しかし、1人あたりの金額が少額なため品物選びが難しかったり、個人名が分からないこともあります。その際は、皆さんで分けられるような小分けにされた品物がよいでしょう。
友人・知人から連名でいただいた場合
友人や知人から連名で香典をいただいた場合は、基本的に少額であってもそれぞれに個別で返すのが望ましいです。挨拶状も堅苦しい文章ではないものがよいでしょう。
香典の金額を人数で割り、その金額に応じた品物を準備します。代表者宛にまとめて贈る場合は、代表者が一人ずつ手渡しや郵送で渡す手間がかかるため、個別にお返しするのが望ましいです。
どうしてもまとめて発送したい場合は、前もってことわりを入れるようにします。郵便定形外やメール便に対応可能なサイズなら、送料が多少かかってもそれほど負担にならないでしょう。
また、親しい友人など関係性によっては、感謝の気持ちを伝えるために直接会って渡すと気持ちが伝わりやすいです。
夫婦・家族から連名でいただいた場合
夫婦・家族から連名でいただいた場合、香典は一世帯に1つ包むのが一般的で、表書きには世帯主の名前のみを書くことが多いです。
ただし、故人とご夫婦やご家族の関係が深かった場合や、妻のご親族の葬儀に夫婦揃って出た場合、香典を連名にすることがあります。この際は、世帯主の名前のみを書いて香典返しをしましょう。
香典は一世帯に1つ包むので、香典返しの品物も一世帯に1つが基本となります。ご夫婦やご家族の連名にすることは、悲しんでいるという弔意の表れですので、連名だからといって品物の数や種類を増やす必要はありません。
しかし、可能であれば、皆で小分けにできるような品物をお贈りするとよいでしょう。
なお、香典返しの贈り方に関しては、個人の方にお贈りする方法と同様にお贈りしますが、香典返しを郵送する際は、宛名をご夫婦やご家族の連名にするのがマナーです。
兄弟姉妹・親戚から連名でいただいた場合
兄弟・親戚からの連名で香典をいただいた場合、通常通り香典返しをする必要があります。
ただし、ご夫婦や家族の場合、一世帯としてまとめることが多いため、代表者宛に贈るか、小分けできる品物を贈るなど柔軟な対応が必要です。
また、世帯が違う兄弟・親戚の香典返しの品物は各々に用意するようにします。兄弟でも世帯が違えば、それぞれに送るようにしましょう。
姓が違う方々で、同じ世帯にお住いの場合も、各々への香典返しをする必要があります。例えば、二世帯でお住いの親戚への香典返しの場合、連名でも別々の香典返しが必要です。親戚の関係性にもよるため、まとめてでもよいという場合は一緒に贈ってもよいでしょう。
学校関係から連名でいただいた場合
学校関係から連名でいただいた場合、香典を包むケースが多いです。また、学校関係者で「○○同志一同」などの包み方をすることもあるでしょう。
学校関係者へのお返しの場合、学校規定で香典返し辞退をされる場合が多いです。また、保護者会からの香典も、保護者会費からの香典なので香典返し辞退を希望されます。
しかし、担任教師を含む学年学科担当からの香典の場合、先生方のポケットマネーですので、香典返しの品物を贈るようにしましょう。金額が少額になるようなら、皆さんで分けやすい菓子折りなどを贈るとよいですね。
どのケースでも、必ず挨拶状を送るようにするのがマナーです。ご住所など分からない場合は、学校や代表へまとめて送るようにするとよいでしょう。
注意|香典返し「お返し不要」と言われた場合
香典返しで「お返し不要」と言われた場合は、お返しの品物は贈らなくても問題ないでしょう。複数人で香典を出し合ってくれた方の中には、遺族に負担をかけないようにとの配慮から、「お返し不要」と香典返しの辞退を申し出る方もいます。
中袋や別紙に「香典返しは辞退いたします」の言葉が書かれていたら香典返しの必要はありません。
香典返しとまでは言えない少額の贈り物をする場合もありますが、そもそも香典返しを辞退されているのでできるだけ控えめなものを選ぶようにします。
ただし、挨拶状は一人ひとりに送る必要があります。なぜなら、香典返しを辞退されても、お返しの辞退に対するお礼と、四十九日までの法要を滞りなく終えることができた旨を報告する必要があるからです。直接会える方がいれば、感謝とお礼の言葉を伝えるのもよいでしょう。
連名の香典返しにおすすめの品物3選

葬儀に来てくださった方々からいただいた連名での香典へ、心からのお礼と感謝を伝える香典返しの品物選びは大切です。
せっかく贈るのであれば「喜ばれるものを選びたい」と思いますよね。個包装になっている焼き菓子から、日用品で使いやすいタオルセットなど、ここでは連名での香典返しにおすすめの品物を紹介していきましょう。
グランドパーク小樽監修 スイートセレクション
エキゾチックな魅力溢れる街「小樽」のベイエリアに建つシーサイドリゾートホテルの料理長監修スイーツセットをお楽しみいただけます。
ロングスティックパイやゴーフレットなど焼菓子の詰め合わせなので、職場への香典返しなどにおすすめの商品です。老若男女問わず喜ばれるスイーツセットになっているので、ティータイムのお供として、もらった人にも楽しんでもらえると思います。
日持ちしやすく、シェアしやすい焼菓子の詰め合わせは、連名で香典をいただいた時の贈り物にぴったりです。贈る相手が複数人なので、個包装になっているのも選ばれやすいポイントの一つです。

カフェセレクション
ブラックは勿論、ミルクや砂糖ともよく合う、豊かなコクのリッチブランド、モカの香りを存分に引き出し、やわらかな味わいに仕上げた甘い香りのモカブランド。
香り豊かなフリーズドライインスタントコーヒーと北海道産生クリーム入りのクリーミーパウダーを使用したカフェオレ、香り豊かなフリーズドライインスタントコーヒーと北海道産生クリーム入りのクリーミーパウダーを使用したカフェモカとキーコーヒーのセレクションセットです。
バラエティ豊かなコーヒーの詰め合わせは、忙しい日常の中でも手軽にコーヒーを楽しんでもらえるので、香典返しとしておすすめです。
職場からの連名でもらった香典のお返しなど、相手の好みがわからない場合に贈ると良いでしょう。

ル・セルクル バス・フェイスタオルセット
セルクルは、フランス語で「円」を意味します。人とのつながり”縁”と”円”をかけ合わせ、繋がりながら広がってゆく様を今治産地の特徴でもあるジャガード織で表現しています。
落ち着いたグリーンと温かみのあるベージュの色の組み合わせはどなたにも喜んでいただけます。歴史と伝統、匠の技が織りなす確かな品質とぬくもりに満ちたタオルセットです。
大切な人との縁をつなぐル・セルクルのタオルは、安心感のあるやさしい色合いで感謝の気持ちのこもった贈り物として喜ばれると思います。実用性に優れ、普段の生活で使いやすい今治タオルギフトは、家族や親戚、お世話になった方へのお返しとしておすすめです。

連名の香典返しにおけるマナー

連名で香典をいただくと、普通の香典との違いや香典返しの金額などに戸惑ってしまうことがあります。いざというときに非常識な対応にならないためにも、基本的なマナーや知識は覚えておきましょう。
ここでは連名でいただいた香典への香典返しのマナーや、基本的な香典返しの知識などを紹介します。悩んでいる方や知識があいまいな方も、ぜひ参考にしてくださいね。
金額の相場は「半返し(半額)」が目安
香典返しの相場としては「半返し(半額)」が目安です。いただいた香典の金額の半分程度のお返しをすることをいいます。例えば、1万円の香典をいただいた場合、5,000円程度の品物を香典返しとして贈るのが一般的です。
そもそも香典は、会葬者からの故人や遺族に対する気持ちなので、いただいた香典に感謝する心を形に表したものが半返しといわれています。
元をたどれば、昔の葬儀形態が半返しの由来となっているようです。香典は相互扶助の精神が土台になっており、以前は香典で葬儀に要す費用の半分程度をまかなっていました。葬儀の形が変わり行く現在でもその文化が残っています。
基本的に半返しで返礼する金額は、香典の半分にあたる金額です。ただし、3分の1〜半分程度の額をまとめて半返しと呼ぶこともあります。
贈るタイミングは法要後1ヶ月以内に贈る
香典返しを贈るタイミングは、一般的に法要後1ヶ月以内に贈ります。この時、無事に故人の供養を済ますことができたお礼と報告の挨拶状を添えるのが基本です。
時期として、四十九日が終わったタイミングが好ましいですが、故人の命日によっては年を跨いでしまうことも考えられます。お正月などの時期に香典返しを贈ると、一年の縁起が悪くなるという風潮から早めに贈ることもあります。
香典返しを早く贈ってしまうと、忌明けの時期に誤解が生じるかもしれません。そんな時は、忌中が明けた報告はせずに、挨拶状には感謝の気持ちのみを記して添付するとよいでしょう。
のしの正しい選び方・書き方
香典返しののしは、水引のみが印刷されたものを選びます。
水引の色や形には地域差があり、たとえば関東では黒白の結び切りが一般的ですが、関西では黄白が使われることもあります。表面に飾りの「のし」がつかないものを選ぶことが基本です。
仏式用ののしには蓮の絵が印刷されているものもありますが、これは仏教のみに使用するため、神道やキリスト教などには蓮が描かれていないものを選びましょう。
また、のしの上(かけ紙の水引の上部)には表書きを書きます。
宗教問わず使える「志」を書くのが一般的です。関西地方では、「満中陰志」と書くこともあります。なお、神道やキリスト教の場合は「偲び草」と書くことが多いですが、「志」でも問題ありません。
香典返し連名のしの書き方ですが、通常は喪主の名前を記載するのが一般的です。香典返しを送る宛先を書く場合、連名の(一世帯を代表する名前)を記載するようにしたり、個人へお返しする場合は各々の宛先を記載するようにしましょう。
連名の香典返しに関するよくある質問

連名の香典返しを選ぶ際に、珍しいケースなので疑問も多くなってしまいます。香典返しの品物やマナーで迷うことも少なくありません。
ここでは、連名の香典返しに関しての疑問・質問とその回答をまとめました。
- 香典返しが遅れてしまった場合、どうすればいい?
- 会社関係で、部署移動や退職された方が連名の中にいる場合は?
これらの情報で、あなたの香典返し選びをしやすくなれば幸いです。
香典返しが遅れてしまった場合、どうすればいい?
香典返しが遅れてしまった場合には、通常の香典返しと同様のマナーが求められます。香典には、遺族に対する思いやりの気持ちが込められています。そのため、香典返しには感謝の気持ちを伝えることで、ひと通りが終わると考えましょう。
そのため、時期がずれた香典に対しても同じように考えることが大切です。例えば、半年から1年ほど遅れて香典をいただいた場合でも、きちんとお返しのマナーに沿って品物を選び、挨拶状とともに香典返しを贈りましょう。
また、こちらが香典返しを贈り忘れていた場合には、まず電話やメールなどで連絡をいれてお詫びをする必要があります。その上で、香典返しの品物を「お詫び状」とともに贈るようにしましょう。
遠方からの香典だった場合は、お返しは直接行けないことが多く、郵送で送るようにします。また、一般的な香典返しの挨拶状のテンプレート等では、葬儀に来て頂いたことに対するお礼が書かれている傾向が強いため、不適切な文言になります。
時と場合にあわせて文章を変更し、お礼やお詫びの気持ちと現在の遺族の過ごし方などを添えて挨拶状を作成しましょう。
会社関係で、部署移動や退職された方が連名の中にいる場合は?
会社関係の香典を連名でいただいた中に、部署移動や退職された方がいらっしゃった場合は、ご住所や部署が分かるのであれば、個別で香典返しの品物を贈るようにしましょう。もし、少額の場合でも挨拶状は渡すようにします。
もし、転属先や退職されて住所や連絡先が分からない場合は、連名にされている中の代表名で皆さまに香典返しの品物を贈るようにしましょう。連名でも香典返し辞退の旨を伝えられているのであれば、代表名を書いている方へ挨拶状を託すこともよいですね。
しかし、香典をいただいているので、挨拶文や香典返しはマナーです。できるだけ調べるようにすることが望ましいでしょう。
まとめ
連名で香典をいただいた方へ、どのような香典返しの品物を贈るのか、マナーやタイミングなど悩むところは多いですが、何よりも皆様への感謝とご報告の気持ちが大切です。
今回紹介したマナーや選び方は、お相手への気持ちを伝える手前の段階になります。あなたの気持ちをぜひ素敵な品物と一緒に届けてみてください。
お相手に感謝の気持ちを込めた香典返しを贈ることができれば、お相手にも気持ちが届くでしょう。この記事が、あなたの不安や疑問を解消し、感謝の思いの詰まった香典返し選びができることを心より願っております。
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